※ユーリとフレンは一切出てこない上に崩壊してます。ご注意ください。
嫌な予感がしたら即バック!




























「どうしたらいいのかな……」
「どうしたらいいんだろうね……」


カプワ・トリムの人気寂しい波止場で、とカロルは膝を抱えて黄昏ていた。


ざぱーん。


「最近……ユーリが妙に手作りのネコミミ装着を薦めてくるのが辛い……」
「あー……ウサミミギルドがあるんだからネコミミギルドがあってもいいだろとかってお酒の席で嘆いてたみたいだよ、レイヴンから聞いたもん、ボク」


ざぱーん。


「……というかネコミミ好きなんだねユーリ……」
「そうみたいだね……私も知らなかった…」


ざぶぅーん。


「……まぁなんとか必死に断ったんだけどね、今度はそれを見てたらしいフレンがやっぱり手作りっぽいたれ耳装着を薦めてきて辛い……」
「…………二人揃って手先器用だね……」
「手芸の腕より何より、料理の味覚をどうにかしてほしかったなぁ、私……」
「アレンジ好きの人っているよね……本人的には美味しいんだけど他の人には大体無理だよね……」


ざっぱぁーん。


「っていうか、たれ耳ってまたちょっとマニアックな……」
「ふふっ………フレンが判らなくなったよ私……」


ざぶぁーん。


「…………カロルも知ってるかもしれないんだけど……こないだダングレストでナンパされたときにね、二人揃って私の彼氏とか言い出して周りの人に凄い誤解を与えちゃったじゃない……まさかの多夫一妻制とかまで言われて……」
「…………ボクも色々知り合いから聞かれたよ、その件について……」
「なんていうかもうダングレスト歩けない……っ」


ざばばーん。


「私、どうしたらいいんだろうね、ほんとに……」
「えっと、その……愚痴なら聞くから負けないでね、色々と……」


ざばしゃーん。


「もういっそカロル……、二人で逃げようよ、もう……」
「え、それはちょっと……ユーリとフレンが怖いからやめて」
「……………………だよねーわかってた……二割くらいは冗談だから気にしないでね……」
「八割は本気だったんだね……」


ざっぱぁーん。


「というか、ボクとしてはユーリとフレンのイメージが崩壊していくのが辛い……」
「………………………………なんかごめんね……」


ざっしゃあーん。


「「はぁ……」」
















「強く……強く生きるのよっ……(おろろろろ)」


揃ってため息をつくギルドの首領と経理担当の不憫な状況に、山積みにされた積荷の影でパーティ最年長のおっさんがひとり涙していたのは誰も知らなかった。